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MIL☆SPEC
MRE市販バージョン

軍ヲタならば必ず一度はミルスペックという言葉を聴いたことがあるでしょう。MILSPEC=Military Specific Safety Guidelines
つまり平たく言えば「軍用規格」と言う意味です。またMilitary Specialty=軍用特製品という意味も持っています。

軍隊で使用される物は過酷な環境で使用される事を前提とされ、しかも製品に不具合があれば即死に繋がる危険性があるため、採用に至るまでは多くの研究とテストを繰り返して万全を期すように作られています。もちろんそれは日々進化し、常に最新の技術が応用されているのはご存知の通り、その軍が要求した条件がMILSPEC。
当然のことながらレーションにも厳しい規格が規定され、長期間安全に保存出来る事はもちろん、衝撃や温度の寒暖に強く、しかも軽量で開封しやすいなどの条件も要求されています。
現在民間でも一般的に使用されているレトルトパック、フリーズドライなどは代表的な研究成果であり、現用MREもコレを基本に構成されていることは皆さんご存知でしょう。
ちなみにビン詰、缶詰も元々は軍隊の食料を保存するために懸賞金をかけて研究させてものなのです。
味はともかく保存性、携帯性、利便性はコレに勝る物は無く、いざと言うときの備蓄食料、またはキャンプやハンティングなどのレジャー用など応用幅も広いことから、コレを利用しない手はありません。
しかしもともと軍用で開発されて物であるため、本来一般の市場ルートに出回ることは無く、放出品として一部出回ることがあったとしても、それは軍で不要とされた言わば喫食不適格の品。そもそも糧食のサープラスは軍でも認めていません。
そこで軍用MREを市販バージョンとして民間パッケージで売りだしたのがこのMIL☆SPECなのです。


今回入手した物は12食入りのうちメニューNo.1〜3で、1998年製と製造日が古いので、現在市販されている物と内容が違います。(ただしメニュー内容以外の基本構成はほぼ同じ)
現在MRE試食レポートで紹介している物と同じWornickCompany製です。
メニューNo,01
試食レポート

チキンウイズライス クラッカー グレープゼリー チョコクッキー オレンジジュース アクセサリー(ガム、ティッシュ、スプーン、塩、お手拭、マッチ)
メニューNo,02
試食レポート

ミートソーススパゲッティー ゼリー クラッカー チョコクッキー コーヒー
アクセサリーパック
メニューNo,03
試食レポート

ビーフシチュー クラッカー ゼリー チョコクッキー ジュース アクセサリー

ミルスペックの話が出たので、ここでレトルトパック誕生の話を。
現在食料品店で多く見られるインスタントフードの2〜3割は軍事テクノロジーと何らかの関係がありと言われます。
その多くはナティック研究所で開発された物で、保存食料の革命と言われたフリーズドライなどもここで研究されていました。
軍用食料の包装はただ食糧の輸送能率を上げるだけでなく、毒ガスや不衛生な地域での汚染を防げる物でなくてはなりません。
従来は缶やビン、ホーロー、またはセロファンでくるんだり、ケイ酸ナトリウム処理を施したダンボールに入れるなどの処置をして輸送していました。
しかし1940年後半、陸軍の包装技術研究者だったフランク・ルビネートが画期的な食料梱包技術を開発することに成功。
それはポリエステル、アルミ箔 ポリプロピレンの三重構造のシートで食物をくるみ、熱加工によりパックを溶かして密閉し、外部からの雑菌や光、酸素などを遮断して食物の劣化を防ぐと言う物でした。
缶と同じ工程で殺菌するため、当時のテストでは摂氏21度の環境で最低3年は品質劣化を防ぐことが出来ると証明されています。
何しろ便利なのは、平たいパウチは熱が均等に伝わり温めやすく、軽量でゴミも嵩張らない、そして一番兵士に喜ばれたのが缶切りなどの工具が一切不要で簡単に開封できること。これで腹をすかせた兵士が、缶を片手に缶切りをあちこち探し回る苛立たしさから開放されました。
ただし密閉技術や袋の強度の問題で、採用に至るまでにはその後30年近く時間を要することとなります。
ここで当時の笑えない話があり、新開発されたこのレトルトパックの強度を軍高官の前で披露しようとして、研究者がこのパックを踏みつけた所、中身のシチューを見事見学に来た高官の制服に命中させたとか。
もちろんその後耐久性に関するテストが繰り返され、高所からの落下試験、長時間の磨耗テストや障害コースを引きずる試験も行われたとか。
一方三層のパウチを接着した薬品が食物の中に染み出してしまうとか、中の空気を抜いてパックの口をを接着する際、中身が挟まって上手く密閉されないなどの問題も多くあり、大量生産されたレトルト製品の品質を安定させることが非常に難しかったそうです。
その後改良が加えられ、現在のレトルトパックに進化して言った・・・・というお話でした。


民間バージョンのMREには、軍用とほぼ同じで透明なパックに入ったものも存在します。最初コレを貰ったときに良く分からないMREだったので謎のMREと紹介した所、色々な人から情報を頂き、結局民間用MREと言うことがわかったいわく物です。
こちらでそのMREについて紹介しています

透明パック入りMRE


MREの民間タイプには、日本向けに作られた物もありました。
ただし80年後半から90年前半までの間の短い間のみ存在したもので、今では見ることは出来ません。

日本向けMRE


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